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真昼航海日誌8月23日

 三条市のフリーペーパー「まちなか」に小さな書評記事を書きました。

 真昼造船は古書店ですが、ご紹介したのは最近の本。

  
宵山万華鏡

宵山万華鏡

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/07/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



 記事では文字数の関係でうまく書けなかったことをこちらに書いちゃいます。

 店主が同じ森見登美彦さんの著作の中でもとくにこの『宵山万華鏡』を
選んだ理由は、この本が「来たるべき未来の古本」の条件を
満たしているからなのです。これは古書店主としての判断です^^

 その条件とは

 ①お話に「普遍性」と「時代性」と「作家性」が同時に存在すること。

 ②「本」というモノとして完成度が高いこと。

 ③その著者が「本好き」な人々に愛されていること。

 こんな感じです。


 もちろん「未来の古本の条件」なんてのは
店主が勝手に考えているだけなのですが・・・

 『宵山万華鏡』は①幻想譚としての普遍性と、サブカルチャー&和風ごった煮
の「時代性」が見事に存在しています(森見さんの作家性はそのまま現代の時代性を
映していて、それが人気作家の条件でもあるのかなと感じます)。
 ②の条件についても「宵山」の本としての完成度は素晴らしい。
 表紙と装丁の美しさは本当に見事です。単行本は、廉価な文庫が出たりすると
価値が少し下がってしまいがちなのですが、そんな心配もなさそうです。
 イラストレーターも装丁家も若く、気合いの入った仕事をしてます。
 これは並の文庫版では、かないません^^
 そして③は、この著者の人気ぶりをみれば説明の必要も無いですね。所謂ベストセラー的に
読み捨てられるのではなく、長くその作家と付き合ってくれる読者がいることは幸せです。

 店主、何十年後かの未来の古本屋さんにこの本が並んでいるのを想像して
今からちょぴりわくわくしているところです♪
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